「宇宙に果てはあると思いますか?」
実はこれ、某中学入試の面接で実際に聞かれた質問。
もちろん、小学6年生に正しい答えなんて期待していませんよ。
それどころか、質問した先生だって完璧に理解できているわけではないと思います。
あくまで、理科、科学に対しての興味や発想、理解力を試す質問です。
では、なんと答えるのが正解でしょう?
「宇宙は光を越える速さで膨張しているから、宇宙に果てがあったとしても観測できないし辿り着けないと思います」
こんなところでしょうか?
ちなみに、観測可能な宇宙の範囲を「宇宙の地平線」と言うそうです。
なんか、想像力を掻き立てる言葉ですね。
地平線の向こうに何があるのかはわからない。
その先にも同じ大地が広がっているのかもしれないし、
もしかしたら、実際には深い谷底になっているのかもしれない。
色々と想像はできるけど、実際に行って確かめる術はない。
かつて、水平線の向こうには巨大な滝があると考えられていて……。
いや、地球は丸いんだと言い出した人が船を作って、それを確かめる旅に出て……。
大航海時代の幕開けです。
今でこそ地球は丸いは常識ですが、昔はそれを疑う人も多かったはず。
だって、実際に見えないんだから。
「計算上は……」、「理論上は……」って言われても、地面が丸いなんて感覚的に納得できない。
そして、わたしは旅に出ました。
日本の外に本当に聞いた通りの世界があるかなんて、行ってみなければわからない。
実際に見て触れたことのない事実と、空想の物語。
この2つに大した差なんてないのでは……と。
そうして旅した日本の外には、確かに色々な国、色々な世界があって……。
でも、いくら様々な国を旅しようとも、その全てを見ることなんて勿論できなくて……。
もしかしたら、わたしが旅して知ったような気になっているあの国の、あの街の、あの通りの反対側には、
まったく別の空間が広がっていたのかもしれません。
そう考えると、日本の外どころか、自分の家の近所すら、わたしは本当に知っているのか怪しくなります。
実は、一人の人間が実際に見て、聞いて、触って、確かにあると観測できる範囲など、ほんとうにごくわずかしかないのかもしれない。
つまるところ、わたしの手の届く範囲がわたしの世界の全てってこと。
それはまるで、天の果てまで飛んでいったつもりで、釈迦の掌から出ることすらできなかったお猿さんのよう。
いつか宇宙の果てまで飛んでいった人類は、果てだと思ったその先に、更なる世界が広がっているのを見て愕然とするのでしょうか?
それとも、丸い地球に果てがなかったように、結局はこの閉じた世界からは抜け出せないと、絶望に打ちひしがれるのでしょうか?
いずれにしても、ここが果てだとはっきり言えるような場所はないような気がします。
ここが宇宙の果て。
そう決めた場所がその時点での宇宙の果てになる。
昔、雲に乗って空を飛んでいったお猿さんがそう決めたように。
色即是空、空即是色。
どこかから、そんな声が聞こえてきそうです。

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