面接指導の謎ルール?
高校入試の面接練習。
みな一度くらいはやったことがあると思います。
その中で、入退室の際の扉の開け閉めについて、こう習いませんでしたか?
引き戸の引き手(取っ手のところ)に両手を添えて、そのまま両手で丁寧に開け閉めすること。
よくよく考えると、和室以外の通常の建物で、左右に開閉する引き戸を使っている場所って、ほとんどありません。
わたしの思いつく範囲だと、学校と病院くらいでしょうか?
ふつうの会社では、まず見かけません。
というのも、引き戸というのは和風建築独特のもの。
つまり、和室以外ではほとんど見られないわけです。
なら、引き戸の開け閉めは和室の襖(ふすま)の開け閉めの作法に準ずるものでは?
わたしはそう考えました。
でも!
これは、大人になって茶道を習い始めてから知ったのですが、
襖を開ける際に、引き手に両手をかけて開け閉めするようなことはしないんですよ。
流派によって違いはありますけど、まず引き手に近い方の手で中央まで、その後反対の手に代えてと、左右片手で開け閉めするのが基本になります。
まぁ、これは和室の襖を開ける際の作法ですので、いわゆるビジネスマナーではそこまできっちりはしていないようですけど……。
それでも、中学校の面接指導で習うような、両手を引き手にかけて、なんて開け閉めの仕方はありません。
つまり、これは高校入試の面接の時だけの謎ルールということになります。
なら、守らなくてもいい?
これは教えている先生の方が間違っているわけで、正しい作法ではない。
よくよく考えれば、学校の先生ってビジネスマナーとは無縁の職業ですしね。
何かの拍子に、間違った情報が広まってしまったのでしょう。
ならば、ここは正しい引き戸の開け閉めを面接で披露すれば……。
これで、ライバルにも差をつけられるはず!
って、いえいえ、それは間違いです。
そんなことをすれば、面接では大量減点を喰らいます。
それはどういうことかというと……。
正しい、正しくないは問題ではないからです。
大切なのは、その生徒が中学校の先生の指導を素直に守って、言われた通りにしようとしているかどうか。
面接時の敬語や所作が正しいかどうかは、たいして問題ではないからです。
高校が欲しいのは、ビジネスマナーに精通した人間ではありません。
先生に教えられたことを守れる、素直で真面目な生徒です。
中学校で教えられたはずの所作と違うことをする、
そんな反抗的な生徒は必要ありません。
同様に、面接で聞かれるから答えを考えておけと言われる定番の質問。
これに答えられないのも問題です。
だって、それは、先生に言われたことを守れないってことですから。
答え云々の問題ではなく、真面目に準備をしてこなかったこと自体が問題なのです。
面接官は何を見ているのか?
わたしが高校の先生だったら……。
おそらく、気にする点は以下の2点。
問題を起こさず、素直に教師(自分)の言うことを聞いてくれそうか?
3年間、辞めることなく通ってくれそうか?
学力に関しては、既に学力試験で確認してあります。
正しい言葉遣い?
そんなの、国語の試験で確認すればよいのです。
ビジネスマナーなんて、会社ではないのだから関係ありません。
それよりも、中学校の先生から習っているはずのことを守って、真面目に面接に臨んでいるかどうか。
それが、結果として実践できているかはどうでもいい。
そもそも、前提となる学校の先生が指導する所作の方が怪しいのです。
いわば、面接ゲーム限定のルールみたいなもの。
良いも悪いもありません。
それよりも、大切なのは面接を受ける態度の方。
たとえ完璧な所作と言葉遣いであっても、どこか慇懃無礼で反抗的な態度なら……。
そんな生徒に3年間も付き合うのは、わたしならごめん被りたい。
真面目に素直に、先生の指示を守ろうと努力している、
その姿勢が大切だと思うのです。

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