魔法のコップと湿度の話

「今日は湿度が高くて蒸し暑いね」とか、

「今日は湿度70%、洗濯物が乾きにくいでしょう」とか、

 日常生活でもよく聞く言葉ですが、改めて「湿度って何?」って聞かれるとどうでしょう?

 中学校の理科、わたしはこう教えています。

 あなたの目の前の空間。

 実は、そこには目に見えない魔法のコップが浮いています。

 で、そのコップの中には半分くらいの水が入っています。

「なんとなく湿っぽい感じがする……」

 それはわかるのですが、

 でも、そこは魔法のコップですから、コップもコップの中の水も見えないし触れない。

 そんな空間を想像してみてください。

 で、魔法のコップの中には何パーセントくらいの水が入っていたでしょう?

 半分くらいなら、50パーセント?

 はい、正解です。

 それが、目の前の空気の“湿度”です。

 水がコップいっぱいに入っていれば湿度100%で、

 空っぽなら湿度0%

 たとえば、100グラム入るコップに水が70グラム入っていたら……。

 70/100で70パーセントってことになります。

 ちなみに、湿度を求める公式は、

 水蒸気量/飽和水蒸気量×100

 “水蒸気量”っていうのは、実際に魔法のコップに入っている水の量で、

 “飽和水蒸気量”っていうのはコップの大きさです。

「え? コップの大きさは決まってないの?」って、

 そうなんです。

 なにせ、“魔法のコップ”ですから。

 ただ目に見えないだけでなく、実は大きさも変わります。

 人間と一緒で、暖かくなると気分もわくわくして大きくなります。

 逆に寒いと、縮こまって小さくなってしまいます。

 でも、ここで注意!

 コップは魔法のコップですから大きさを変えますが、

 中の水はただの水です。

 暑くなったり寒くなったりで、量が増えたり減ったりはしません。

 たとえば、コップを満たすほどの量の水だって、バケツに入れちゃえばほんのちょっと。

 逆に、小さなお猪口に移し替えようとすれば溢れちゃいます。

 だから、気温が上がってコップが大きくなると、湿度は下がります。

 そして、気温が低くなると湿度は上がることになります。

 では、お猪口(魔法のコップ)から溢れてしまった水はどうなるでしょう?

 それはもちろん、空気中に現れます。

 魔法のコップから出てしまえば、ただの水ですから。

 当然、目に見えるし触れます。

 これが、夏の日にコップの表面についた水だったり、霧や雲だったりするわけです。

 ちなみに、コップの水が溢れちゃう時の温度のことを露点と言いますね。

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Ryoko’s Atelier:学び・旅・物語の管理人
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